つぶやき

このブログについて、これでは書評になっていないというクレームが入った。もちろん「書評」なんかじゃない事はよく承知している。 それはあなたの勘違いだと言っておこう。 対象とした本の内容をよく理解し、それに評を加えたものでものでは無いのだ。 それ…

糖質制限食に反動の波がやってくる

NHKのクローズアップ現代で糖質制限をしていてトラブルを起こした症例を紹介しているのを偶然みた。寝ようと思って入った寝床で見たものだから、メモできなかったのだが、これは明らかにカロリー制限してフラフラになったのだと直感した。つまり飢餓状態…

ヘリコプターマネーについて

今話題になっている、バーナキンのヘリコプターマネーについて考えてみた財政ファイナンスではない政府への資金の供給ということ。国債を中央銀行が直接買い取る財政ファイナンスではないということ。日本の場合は財政法5条で禁止されている。 (ただし、国…

糖質制限の胆は

1糖質を減らす 2しかし、全体のカロリーは減らさない。に尽きるでしょう。つまりタンパク質、脂質でカロリーを取るということだ。もちろん、野菜も必要。糖尿病でもないし、医師でもないのに何かいいことがあるのかというと体重は確かに減少するが、集中力…

鳩山邦夫が亡くなって、それが糖質制限食が危険と騒がれて

鳩山衆議院議員が亡くなって、たまたま糖質制限食をしていたとして、それ糖質制限食が危険とTVが騒いでいる。これまで糖質制限についてブログをアップしてきているので、何かコメントを出しておかないといけないだろうと感想を述べる。なぜ糖質制限につい…

山田悟『糖質制限の真実』(幻冬舎)

おもしろがって糖質制限の本を読んでいる。 今回は、山田悟『糖質制限の真実』(幻冬舎) その一でも触れたように、緩やかな糖質制限食で紹介された山田悟先生の新書である。さすがに学術的な内容で、これまでの疑問に答えてくれるようでうれしい。とくにエ…

糖質制限実施中 その四 番外一日一食

最近はやっている糖質制限ダイエットとは別にもうひとつ「1日1食」というのがある。これがダイエットをうたっているかどうかは知らないけれど、帯にある「好きなものを食べても太らない」というコピーを見る限り少しはうたっているのだろう。 今回は番外で…

矢部宏治『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』を通読する

旅行に出ていて、その間に読んだのでうまく表現できないが、推理小説を読んでいるような謎を追いかけての本だった。印象は強くてとても短いブログでは表現できない。 ぜひ、読んでほしいと思う。 前著にもおどろいたけれど、今回も期待は裏切らない。すでに…

新しい電子ブックの試み

すでにある本を電子本に置き換えたというだけでは意味がない。そこに何かが付け加わらないといけないのだということだ。 そんな試みを期待していた。 今回偶然というか、すでにお立ち読みでみていたような記憶もあるのだがはっきりしないが、BinBsto…

松尾匡『この経済政策が民主主義を救う』

この経済政策が民主主義を救う: 安倍政権に勝てる対案作者: 松尾匡出版社/メーカー: 大月書店発売日: 2016/01/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (14件) を見る ともかく読んでみました。この人、本当は安倍の支持者じゃないのと思うくらい懇切丁寧に…

糖質制限実施中その三

前回の森谷敏夫『結局、炭水化物をたべればやせる!』の続き。 炭水化物信仰は強くて、たとえば手近なものでいえば、毎回送ってもらっているメールマガジンの書評にもあった。http://back.shohyoumaga.net/ [書評]のメルマガvol606 「おばちゃまの一人…

ミシェル・ウエルベック『ある島の可能性』

小説の場合、その研究者でないかぎり主観的なものになっってしまうのは仕方がない。『服従』が話題になっているが、そのひとつ前のSF。 やはりフランスの本のエージェントたちが好みによって作った本という気がしないでもない。この手のものは日本流でいえ…

糖質制限食実施中 その2

結局、炭水化物を食べればしっかりやせる!作者: 森谷敏夫出版社/メーカー: 日本文芸社発売日: 2016/04/20メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る今回は、糖質制限食の真反対の『結局、炭水化物を食べればやせる!』という森谷敏…

日本人はどこから来たのかという問いの意味するもの

日本人はどこから来たのか?作者: 海部陽介出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2016/02/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る海部陽介『日本人はどこから来たのか?』は現生人類の出アフリカからはじまって日本にいたる過程を証拠に基づいて、…

ヤンキーの虎とは何か

〈ヤンキーの虎〉とは何か ヤンキーの虎作者: 藤野英人出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2016/04/15メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見るそれは、地方の30〜50代という、かつてヤンキーだった旺盛な事業家たちのことである。昔のリ…

糖質制限食実施中 その一

糖質制限食 実施中その一「エネルギーに糖質を使うんでは無いのです」 「えっ、じゃあ何を使うのですか?」 「ケトン体を使うんですよ」 「ケトン体を使って、…ケトアシドーシスになりませんか?」Nさんとのこんな会話より始まった。 近頃流行の糖質制限食…

宮沢賢治はなぜハンチング帽を被っていたのか

宮沢賢治はなぜハンチング帽を被っていたのか 画像のように、宮沢賢治は昭和6年ごろハンチング帽を被っていた。 日本名、鳥打帽というが、賢治の被っていたのはレーニン帽といって、ウラジミール・レーニンの被っていたことで知られるのでその名がついた。…

戻ってきたぞ

何年ぶりだろう。先回が2012年6月だからおおよそ4年ぶりだろうか?デザインはかなり変わっているようだけれど、懐かしいような気がする。TW,FBと渡り歩いてちょっと気が向いて戻ってきてみた。まだサイトが残っていることに驚いたのとなんだか違…

伊井直行『会社員とは何者か?ー会社員小説をめぐって』中間報告

伊井直行『会社員とは何者か?ー会社員小説をめぐって』中間報告 やっと連載が終わって、単行本として出版されたのを機会にもういちど読み返して、書評を書こうとしたが、やはり連載時の時と同じところで行き止まってしまった。それは庄野潤三の『プールサイ…

夢を作品化に使った短い歴史第一回夏目漱石『夢十夜』

夢を作品化に使った短い歴史 まえがき 日本近代文学夢小史なるものを構想していたが、あまりに風呂敷を広げすぎて書けるはずもないとあきらめ、夢をそのまま作品に使った小さな歴史なら数回で書けるかもしれないと思い思考してみた。あくまで自分の書く理論…

ピエール・ルジャンドル『西洋をエンジン・テストする』

ピエール・ルジャンドル『西洋をエンジン・テストする』 やっと読み終えたがほとんど分からず。分からずといっても、佐々木中『夜戦と永遠』で読んだはじめての出会いというほどのことでもないが、中味はほとんど入ってこない。ただし西洋のそれも西方のキリ…

円城塔『道化師の蝶』

日付をみるとほぼ一ヶ月前に書いたことになる。うっかり忘れていた。今読み返してみると、なんだかテニオハがおかしい。でもスラーッと読み飛ばさないためにもそのままとした。以下 円城塔『道化師の蝶』 「群像」に掲載された作品を読んだ。芥川賞をもらっ…

橋下徹・堺屋太一『体制維新‐大阪都』を読んだ

橋下徹・堺屋太一『体制維新‐大阪都』を読んだ 堺屋太一の文脈では、大阪を復活するには人事やちょっとした手直しではダメで体制を変える以外にないというものだ。それが大阪都構想につながっている。また、これは大阪ひとつだけの問題ではなく、日本全体が…

スマホからiモードへ戻る

スマートフォン(ギャラクシー)からiモードケータイへ戻った。 田中宇の言うように、新たな諜報機関としてのアンドロイドの危険性 についておびえたからでもなく、朝日新聞が伝えていた個人情報が 流失することに危惧したからでもない。 要は一日スマホに…

古井由吉の作品に現れたサラリーマン像について

古井由吉の作品に現れたサラリーマン像について 古井由吉の作品を通過した後で、何か古井由吉論なるものを書けるはずもなく、ただ望洋として、焦点化することはむつかしい。 自分の側に引き寄せて「私は古井由吉をこのように読んだ」ということだとしても、…

なぜカフカが重要なのか

なぜカフカが重要なのか ずっとカフカだった。若い頃から三十年以上になる。さすがに若い頃とは意味合いが違ってきたが、今もずっとカフカだ。 かつて、吉本隆明がいい作品とはどういうものかということに答えて、百人が百人まわりの人々がいい作品だという…

リディア・デイヴィス『ほとんど記憶のない女』

リディア・デイヴィス『ほとんど記憶のない女』 女友達より読んでみないかと紹介された一冊を手に取ってみた。いつもはそれとはすぐに手をださないのだが、どう間違ったのか手を出してしまった。読み進むうちに、これは新手の手法だと感づいた。短編小説とあ…

小の説へと心が向かっていないときは

小の説へと心が向かっていないときは 小説へ向けて心が向かっていないときは、エッセイに向かうことになるだろう。その時はいつも心に不安が渦巻いているときだ。なんとか状況を把握したいとしているのだろう。それは情況という心の裏をあらわしている。その…

ツイート集成1

田中宇さんがツイッターを始めて、それを集めた日々の「拙速分析」としてメールが来るようになった。長文のメールはと少し違うが、ツイートでは足りない分を補正して届く。私もツイッターにシフトしてブログがお留守になっているので、何とかしなければいけ…

伊井直行『岩崎彌太郎』講談社現代新書を読む(1)

伊井直行『岩崎彌太郎』講談社現代新書を読む(1) おそらくこれから何度も言及するだろうから、今回は会社の成立には「公私の分離」が不可欠だったという点についてのみふれようと思う。つぎのようにある。 「先走って言っておけば、公的生活や職業と、私…