糖質制限食実施中 その一

糖質制限食 実施中その一

「エネルギーに糖質を使うんでは無いのです」
「えっ、じゃあ何を使うのですか?」
「ケトン体を使うんですよ」
「ケトン体を使って、…ケトアシドーシスになりませんか?」

Nさんとのこんな会話より始まった。
近頃流行の糖質制限食に関心を持ったのはこんな話があったからだ。
そして面白そうだと始めた糖質制限食は1ヶ月を過ぎた。

確かに体重は3キログラムほど減少して、なんだか体が軽くなったような気がする。
そのことは後で述べる。

なぜ糖質制限が流行っているのかと言うと自分なりに考えてみると、一般的にはおおよそ次のような関心が入ってくるようだ。

1ダイエットのために
2糖尿病の治療のため
3健康に良いと思うので

私などは3に入るだろうけれども、むしろ知的におもしろそうなのでちょっとやってみようと言う関心に入るので1から3のいずれでもないかもしれない。

以下関心を持って読んでみた江部康二『人類最強の「糖質制限」論』(SB新書)を参考にして考えてみる。

1ダイエットのため

おそらく糖質制限食をやってみようとする一番の理由はこれかもしれない。ダイエット、つまり痩せたいと言う願望だ。痩せると言うことに関しては、確かに痩せる。2週間もあれば確実に2から3キロは痩せるだろう。最強の制限食である釜池豊明先生の糖質ゼロを実施でもすればもっと効果があるあがるに違いないと思う。しかし、かなりきついだろうなぁと思える。

この本では3つの制限食を紹介して比較検討している。

A 高尾病院のスーパー糖質制限食(→これが江部氏の制限食になる) (一食当たり糖質を10〜20グラム以下)

B 山田悟先生のゆるい糖質制限食(一食当たり糖質30〜40グラム)

C 釜池豊明先生の糖質ゼロ色(1日1回夕食のみで糖質5グラム以下)

この中ではCが一番強いけれどもやはり苦しい。糖を欲することは限りないからよほど意志が強くないともたない。私は3日目ぐらいにどうしても欲しくなって、朝食のみ食パンを半切れ食べたが、それでも体体中にエネルギーが澄み渡っていくような気がしたものだ。

2糖尿病治療のため

糖尿病といってもまだインスリンの少しは出ている?型糖尿病の方で、?型はダメだろう。
ここで大きな思考の変換があるのはこれまで考えられてきた糖代謝中心の考えから、脂質代謝中心の考えの変更だと言ってもいいだろうか。ここが理解されないと、糖質制限食は何が何だかよくわからないオカルトチック療法と映るだろう。それが冒頭のケトン体の利用の話で、私が、えっと思った点にある。糖尿病の病態時はインスリン欠乏を起こすとケトン体が増えてケトアシドーシスが起こるという知識と結びついていたからだ。糖質制限すると当然脂肪が分解されて脂肪酸が上昇しその1つであるケトン体が増大する。
しかし、ケトアシドーシスになっても、インシュリン作用が保たれていれば、大丈夫だとこの本では言っている。またホメオスターシスの恒常性機能があるので速やかに正常なPHになると。

つまり肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓の機能が正常に働いておれば問題がないと言うことだ。そこでこの固定観念の変更こそが鍵なのだ。それをこの本ではこう言っている。

「ケトン体は、脳の神経細胞をはじめとするすべての細胞の重要なエネルギー源になっています。それにもかかわらず、日本の医師にはケトン体を『糖尿病ケトアシドーシス』のイメージから“危険物質”と捉えている人が少なくありません。これは大きな誤解なのです」

3健康にいいとおもうため

この本の副題が「ケトン体を味方にして痩せる、健康になる」とあるので、どこにそれが記載されているかというとおそらく第17章糖質制限で大病を防ぐ」があたるのだろうけれどもその見出しはおおよそ次のようなものだ。

1糖質制限の健康効果―メタボを防ぐ
2普通預金の内臓脂肪を下ろす(脂肪の中で1番先に落ちやすいのが内臓脂肪と言うことであるから、普通貯金に例えている。皮下脂肪はなかなか落ちないので定期預金という例え)
3糖質制限の健康効果ーがんを防ぐ
4血糖はがん細胞の大好物
等々の項目がならんでいる。

糖尿病でもなくがんでもない私としてはできるだけ身体をスッキリさせればいいと思うだけなのだが、はやり健康志向は現代人にとっては大いに関心をさそうものだろう。

まとめ

何にもまして、おもしろそうだからやってみようとはじめた糖質制限食だけれども2週間ぐらい目に、魚も焼いていないのに魚を焼くようなにおいがしたりして、感覚異常かなと思ったぐらいで、それもすぐに消えた。ほかに苦しいことは特別なかった。
現在、基本は昼夜の二回にして、8:16食事法を実践しているが、朝に紅茶だけでなく、6Pチーズを一個だけ食べるようになった。さすがに昼食をガツガツ食べてしまうので。

さて、二か月三か月と過ぎればどうなっているか、また報告しよう。